上越タイムス#04 「英語活動の要諦2条件とは?」2009年6月30日(火)

■明治以来、大概の日本人は、「聞き、話し、読み、書く」英語の4技能をものにしようと、ほんの一時であれ努力してきました。英語で活躍している日本人が目立つ一方で、「日本人の英語下手」も又国際的に定評があります。

 

■文科省もこれまで、臨教審、中教審等の答申を受けて何度も、中学高校の指導要領を改訂してきました。民間でも、「音楽と一緒に楽しく」、「先ずは読み書きできる自信を」、「外国人とお茶を飲みながら気軽に」…処方箋のオンパレードです。キャッチセールスで、100万円もする英語教材を購入する例も後を絶ちません。大半は竜頭蛇尾で挫折というのが現実です。漢字検定に合格しても、国語力がついたことにはならないことと似ています。

 

■2011年度から全ての小学校で、英語学習が実施されます。文科省はそれまでの移行措置期間での指導指針として、「英語ノート」を全ての小学校に配布しました。「教案」から、「発問の仕方、音楽やゲームを含めた教具素材」に至るまで、詳細なマニュアルも提供されています。担任は、マニュアルの指示にそのまま従えば、英語レッスンが出来るかのようになっています。

 

■新井小・古澤校長と私達「新井小タスクフォース」は、「英語ノート」を利用する時、マニュアルのままには使いません。「4技能を駆使したいと思わせる好奇心を喚起すること」と、「継続できる根気と積極性を応援する」の条件で、児童の実態に合うように改善しています。この二条件は、英語活動の要諦です。それが欠けた時、龍はすぐに蛇になるのです。きらびやかな草木だけを見せて森を見せないまま中学に送りたくはありません。

 

■次回からは、独自教案実施の中でのドラマをお話しして参ります。